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右図の10弦ギターが考案される以前、低い音を出すためには、6弦ギターの指板(*1)の幅に追加して、4本の開放弦(*2)がプラスされた形で弾かれていました。
しかし1960年頃、N.イエペスによって10弦分の幅の指板が考え出され現在の10弦ギターの形が誕生したのです。
*1 指板(シバン):指で押さえるところ。
*2 開放弦(カイホウゲン):左手で押さえないで弾く弦のこと。
この形になったことにより、開放弦として使っていた4本の弦を指で押さえ色々な音を出す事が出来るようになりました。
また10弦ギターには、バロック時代のリュート曲等、古い曲をオリジナルのまま弾けるという一つのメリットがあります。
つまり、低い音が出せるようになたことにより、6弦ギターでは音をオクターブ上げたり、時にはその音自体をカットして弾いていたものをオリジナル音のまま弾けることが可能になりました。
そして、6弦ギターで弾ける曲を10弦ギターで弾く時は、6本の弦に低い音を出す4本の開放弦が共鳴してしまうことがあるので、それを避けるため開放弦の音を変えて弾きます。
また、10弦ギターのために、沢山の著名な作曲家が名曲を残しています。
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